獣より/ゼロハチ
でいました
長い、長い時間がありました
今私は
私の中に私を認めました
できることは少なく、ひとつひとつ片づけるのです
私を誰よりも嫌いだったのは私で
私を誰よりも傷つけていたのは
私が一番に愛してあげたかった私でした
気づかせてくれたのは
お日様が眩しいと思い出させてくれたひと
お日様に似た、優しい人たちの声でした
風のにおいが変わったと思ったとき
寄り添い続けてくれたものに
私はようやくに気づくことができました。
私は暗い森を走り続けていました
でも同じとき
私がいつか倒れてしまわな
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