その傷が疼くために/ホロウ・シカエルボク
築した俺だけのノウハウだ―そこには合理的に稼働するものなどなにひとつとしてない、現象というリアリズムのために俺はそうしたプログラムを組み上げたのさ…焦点が定まっていなければ不断の努力は水泡に帰するだけだぜ、スタンスをいくら語ったところで積み上げた煉瓦がなければその価値は嘘だ
インストゥルメンタルの中にも歌は存在している、ミュージシャンはサイレントと友達になればいいとキース・リチャーズは言った、あらゆるものを端的に語ろうとすれば―カオスを排除するのは愚の骨頂だ、求めない答えこそが答えだということだ、花を語るなら土ごと繰り抜いて持ってこい、俺が欲しいのはいつだってそういうものだ、無菌室の中で
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)