私を殺しに来てほしい、ただし私よりも強いことを示せ/狩心
大な生命体の細胞の一部として
訳も分からず、飼い慣らされている
ただ私はそいつの目の届かないところで
そいつとは重ならない、私だけの世界を密かに展開している
だからお前も、私の意志とは関係の無いところで
お前が望む世界を構築すればいい
親密な相手には知ってもらいたい
ぼくときみには、重なる部分と重ならない部分がある、
そしてぼくはきみのその、重ならない部分が尊い
そして僕らは重なるべき部分で重なり、世界の中に消えていく
世界の目の届かない世界を
僕らだけで育み、世界に残さないように消し去る
私の奥の奥、管理されない思い出を
少しずつ溜めていく
その値が、
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