その光の理由/ホロウ・シカエルボク
ら
あなたは理想主義者だろう
「とてつもなく殺す側だ」と言うなら
あなたは俺と握手をするだろう
時勢や他人の尻を嗅ぎ回らなけりゃ
なにも始められないお粗末な野郎が
俺の昨日から一言くすねて
俺の半分も書けやしない
そんな笑えない喜劇を見た
機械的なワルツの旋律
俺はその曲線の
一番曲がるところを捕らえながら
これを書いている
こんなものに意味などないと思いながら
実際のところ
これは主張するためのツールじゃない
伝達のためのツールでもなく
吐き出すためのものでもない
例えて言うならこれは風のようなもので
指先が始点だ
ゆっくり
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