文学極道と国境/天才詩人
いう発言をしました。たしかに、映画監督や報道写真家になるよりも、詩人になるほうが金銭面や技術的にははるかに簡単です。紙と鉛筆、またはコンピューターが一台あればいい。そのような手続きの手軽さに、詩人は甘えているのではないか、という指摘です。この意味で、ネットか「紙」かという対立よりも、たぶんより切迫した問題は、目下の世界において「書く」という行為 の強度をどう評価するのかということだと思います。
ところで、「書く」ことは、言うまでもなく言葉に依存しているため、映像や写真、音楽等に比べ、単一の言語共同体内部にしか流通しないという、決定的な弱さがあります。翻訳という手はありますが、翻訳にはいつもタ
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