爆ぜているものは無数にあり、そのなにひとつとして伝言を残したりなどしない/ホロウ・シカエルボク
 
るかな?ある種の流通物を、下らないと切り捨てるのは簡単なことだ、でも、それを拾い上げて学ぼうとすれば、何かしら受け取れるものはあるものだ…それを限定するものはつまり、頑固なわけでもストイックなわけでもクレバーなわけでもない、ただでかい面をしたいだけの馬鹿野郎さ…現象を限定してすべてのものが見えたつもりになるなんて、見当違いもほどほどだ、俺は明かりを消して眠ることにする、寝床に横たわり、死体の真似をするみたいに脱力してみる、そうして脱力していると決まって、長いあいだ忘れていたどうでもいい記憶を思い出す…思い出したところで特別感傷に浸るようなものでもない記憶だ、それはいつでもそうだ…思えば俺の中にはそ
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