爆ぜているものは無数にあり、そのなにひとつとして伝言を残したりなどしない/ホロウ・シカエルボク
してそんな話をしかけているのだ―なあ、判らないやつだな、お前、と俺は言い返す、そういうことはもうどうでもいいんだって俺言っただろ…だいたい臨終の床のことなど今この時点でどうこう言えるものか…逃げるのかい、とにやにや笑いながらそいつは言う、いや、と俺は答える、そんな問答に何の意味もないって、俺は判っているのさ、だから関わらないんだ、と言ってやる、だがそいつはなんとかして俺にその話を続けさせようとする、でも、はっきり言って仕掛けが下手過ぎるんだ―下らない話を無視して下らない雑誌のページをめくる、下らない話に比べてそれなりのノウハウや技術というものがあるから、それは下らなくてもある程度タメになる、判るか
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