絶望の希望はただ乾いたピストルの音/
ただのみきや
夕日の中で溺れてしまう目を 閉じても
火炙りにされるから 魔女の
唇から漏れる
やわらかな囁きの雫
あばらの隙間に落ちて
掻き毟っても
引き千切っても
こみ上げて
幾重にも
波のように
終わらない
散り続ける花びらの
膨らみ続ける蕾の
美しい地獄の
捻じれた角笛の
言葉は追いかける
なりふり構わず 恋人を追うように
破綻を繰り返し
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