夜を千切り、張り付ける、呆然とした画用紙の上に。/ホロウ・シカエルボク
 
木々の生い茂る山道を登って行った、しばらくの間…薄暗がりの中に、それほど広くない区切られた箇所があって、そこがお別れの場所だった、ごみ用のビニール袋に包まれて、あいつは土の中に消えて行った、賢いヤツだったのに、きっと車が速過ぎたのだろう、こんな風に思い出すのは初めてのことかもしれない、あれは小学校五年生くらいのことだっただろうか


木々の生い茂った、使われていない墓地、そこに眠る骨…それはまるで違うなにかを連想させた、それは例によって言語化されなかった、だけどおぼろげにその意味は…


眠ることが上手くない、子供のころからずっとだ、眠りはいつもなにかに妨げられる、陰鬱な夢だったり、天
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