夜を千切り、張り付ける、呆然とした画用紙の上に。/ホロウ・シカエルボク
 
、天井裏を鼠が駆ける音だったり…だから眠りというのはそういうものだと思うようになった、そうするとそれはそれでいいというところに落ち着いた、それからはずっと、夜はこうしてとりとめのないことに思いを馳せる時間になった、そんなに悪くはないものだ


分断される眠りの中で見る夢はいくつもある、目覚めたときどれが現実なのかを即座に判断出来ないくらいに―でもそれは大したことじゃない、現実だってたまたま放り込まれた世界に過ぎないのだ、いくつもの独り言を残す、そこでなら少なくとも通り過ぎた真実に出会うことは出来るから。

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