Miz 18/深水遊脚
くん。力を使わないファイトでも負け、力を使うファイトでもこうして負けたままうずくまっているつもりか?」
「いつあんたが力を使わないファイトで俺を負かした?黙って聞いていれば好き勝手な言い様。いくら政志さんでも、もう許さんぞ!」
柏木が吠えた。同時に柏木の全身を炎のように赤い強烈な光と熱が包んだ。その光と熱を政志さんは警戒して距離をとった。光は柏木を包み込む球体となった。幸政さんの合図はない。リミットのないなかで限界を探る戦いなので簡単に介入するわけにも行かないのだ。介入のためのルールも今回はなく、結社のリーダーである幸政さんの裁量にすべてが委ねられている。春江さんもそのことを了承している。
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