音楽が聞こえる/ただのみきや
理性は寡黙にパズルを解く
誰もが武装する
理屈の工具箱は授業に必須だと
雄弁に積み重ねられた規格サイズの空箱が
この街の正体だ
新しい迷信で
七色のアイスクリームで飾ろうじゃないか
よくあたまをぶつけるこどもだった
傷だらけなんだ考えること全てが
街に火を点けろ
おれを生きたまま火葬にしろ
そして不完全燃焼の臭い黒煙で
この美しい国の夜明けの四十万に
書き連ねよう
なに一つ
書きたいことなんかないままで
音楽に合わせて踊るよぅに
踊らされるコブラのように
そうして恐怖すべき無限の空白へ
大いなるしゃれこうべに吸われて
消えて往け
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