大親友/あおい満月
両道だった。
勉強は常にトップクラス、
バスケ部ではレギュラー、
私はひたすら農園の水やりだった。
お互いアルバイトをはじめた高2の夏、
夜によく近場のカラオケにいった。
私たちはカラオケをはしごし、
ファミレスで夜明けまで話をした。
進路を決めるために私たちは、
別々のゼミに通った。
私たちは大学を蹴り、
ともに短大に進学した。
時が経って社会に出てから、
あなたとの連絡も途絶えてしまった。
深夜の電話のベルに起こされた。
十数年ぶりのあなたからだった。
休日の昼に私たちは
亀戸で待ち合わせた。
久しぶりに会ったあなたは、
少し痩せて生き生き
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