大洪水/kaz.
とがなかった
だからミューズ、お前はやめだ
もう二度と使えない
ミューズ
しつこいなあ
しつこさだけが超一流
ミューズ
ある雨の日に僕は窓の外に出ていた/僕は窓の向こうの花火をイメージした/僕は空に関して二つのイメージをもっていた/一つは青のイメージ/もう一つは黒のイメージ/黒に花火の煌めきが放たれていくイメージ/イェフダ・アミハイが言っていた/私たちが正しい場所に花は咲かない/だから黙って魂を空に解き放とう/そして空に火を、火を、火を、/正しさのない花火を、
君の名前を呼ぶだけで
体の奥から波打って
空に吸い込まれるように
僕は心から旅立てる
いつまで
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