死者の道(化石)/kaz.
 
リ、骨を鳴らしながら騒ぎ立て、耐え切れなくなり、もうたくさんだ!そう叫んだ後、喉につかえていたものを吐き出した、

(吐瀉物の中からツチボタルが這い出し、頭蓋骨に入り込む、)

頭蓋骨を棒に掛けて洞窟を進む。眼窩からは糸状の燐光が次々と放たれ、触れた岩肌から放射状に広がって暗闇を照らしていく。ツチボタルの松明。私が呼吸する度に光が通い、壁に張り巡らされた網が震え。進んでも進んでも辿ってきた道が輝くばかりで、少しも前を照らさない灯。やがて私は空腹を感じ、それに同調するかのように、頭蓋骨はいっそう青白い血液を滾らせ、四方八方に送り出す。急に強くなった光が背中を押していく。
ここで洞窟は二つの
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