花畑(終)/吉岡ペペロ
 
なのさ、真珠とおちんちん以外、かゆくていけないよ」
 ぼくは殺されると思った。理由などない。ハーモニカの音色が濃くなった。懐かしい曲だ。和夫くんと歌ったアマリリスだ。
 ぼくは急にお腹が痛くなった。
「トイレ借りていいですか」
「できるのかい」
「できます」
 ぼくはゆっくりと階段をおりた。うえから、「お兄さん、わかるかあい」と声がした。
 ぼくはトイレに入りズボンをおろした。そして、
「うおおおお」
 と雄叫びをあげながら便器に屈んだ。心臓がおかしくなるような激痛だった。小窓からアマリリスのハーモニカが、さっきよりもしっかりと聞こえた。
 ちんちんの先が冷やっとして触ると濡れ
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