僕は死に始めた/ホロウ・シカエルボク
ちのようにそれを啄んでいる、単純なアイコンを拒否しているとすべてが複雑に絡み合って、それを何と呼べばいいのか判らないなんてことはしょっちゅうだ―僕のアイコンは混沌を許容する、というよりむしろそれだけで成り立つものを喜んでいる、チェックシートを塗り潰すようなプライドなんか持ち続けても仕方がない、確信や直接性とは無縁の世界の中で僕は死に始めた、僕の混乱、僕の腐敗、僕の断末魔、僕の躯―それをフローリングに転がして僕を見限った何かは時の声を上げるだろう
ロック・バンドはスローなナンバーで息を整えている
太陽はひと時雲の中に姿を隠す
正午を告げるサイレンの後は不思議なほど車の通りも少なくなって
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