独白は無責任に(けれど真剣さを持って)/ホロウ・シカエルボク
 
思ったことは、ないか―?おかしなことを言うね、と友達は笑った、そうして話題はほかのことに移った、どんな話題だったのかも思い出せないくらいにささやかなものに―思えばおれはそんな時代のほとんどを、眠り続けて暮らしてきたような気がする…言葉通りの意味ではなく、なにかしら興味を引くものについて、目を引ん剥いて凝視したりするようなことがほとんどないままにそんな時代を過ごしてきたような気がする、もちろん、まったくないわけではなかった、おれの時間について、おれの人生について、必要ななにか、こころを騒がせる何か―微かなヒントくらいは転がっていた気がする、もちろんその時にははっきりそれがそうだと認識するようなことは
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