のどぼとけ×時間×エクスペリメント/高橋良幸
いた友人からはそんなにいい評価ではなかった。詩の朗読は、そこで初めて鑑賞するべきものとして聞いた。今札幌で何か別のイベントがあるのかは知らない。
脳の信号の流れに近いのは詩の朗読よりも歌だと思う。同じ歌を歌えば、そこに同じ信号の経過があることを確認できて安心する。歌はイントロからエンディングまでの不可逆な時間の流れがある。対して、詩は明確な時間の流れを持たない。時間を重畳させていたり、時間を俯瞰させていることもある。そしてその時間の展開の仕方は読者に委ねられている。ラッパーはラップをしている時がラッパーで、シンガーは歌っている時がシンガーで、詩人は詩を書いている時はそうだとしても、時間の流れの
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