少女の物語/独奏
 
なかなか落ちない
そもそも痛めつけるのが間違い
少女は時間を見て、手首に目をやる
そろそろ眠りにつきたいな
早くハッピーエンドにしたかった
いつもよりも深く傷をつけた
そして眠りについた
ハッピーエンドは迎えに来なかった
親友が少女と心中する夢だった
ハッピーエンドからバットエンドになった
たくさんの汗をかいて少女は目覚めた
まだ眠りについて2時間くらい
もう一度眠らないと、そう思った
でも少女の力では眠れない
赤い血を見ないと夢に行けない
でも殺される夢は見たくない
そうか。あの法則を思い出した
もっと赤い血を見ればいいんだ
まだ乾いていない生暖かい血が流れて
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