◎自分をいつくしむとは??身体と、ことばの育みについて         /石川和広
 
り、私は、この感覚は、文学において作品、作者、読者、(作者としての読者、読者としての作者も含む)の関係構造と同型をなすと考える。もっと、創作一般といってもいいでしょうか。生み出すものと生み出されたものといいますか、、作品を送り届けるとき、もう先に言った「身体の引き受け」と同じことが始まっている。それを生きていると考えます。身体も、作品も自分のものであると同時に、他人と関係する媒介だからです。


      2.「原=わたし」から

さて、言葉が交わされる空間に出ていくことは、生身の「わたし」を圧縮、加工したわたしの言葉となることだと考えてみます。
作業仮説として、生身の「わたし」を「
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