◎自分をいつくしむとは??身体と、ことばの育みについて /石川和広
は「後進のもの」と時空三次元的に見立てる。彼は、親の側の「親性」の認識の欠如に批判的である。これは、自分の意識で、何でも決めて責任を取らせるといった、自己決定論の横行する現状が、親の「親性」の欠如の追認にしか、機能していないからだ。これでは、親は、子を子として見られなくなる、或いは、親業の放棄にいたる。
これが、もたらすのは、子が、自身の身体を、内面化された「親の作品」としての引き受けを見守る視線の崩壊である。そして、それは、内面化された「親の作品」としての、子の身体の新たな引き受けを不能にする。子自身の身体の引き受け、つまり、子による自身の身体の「自己所有性」への感度を下げ、自分のモノではな
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