少しずつ余計に解き放たれる (逃げ惑うリミット)/ホロウ・シカエルボク
誰に何を習ったわけでもなく、勝手にそう思い込んでいた、でもそれはそうではなかった、ほとんど間違いだらけだった、なにより、自分の身体がどういうものなのか知らなかった―では何が正しいのか?そういう問いが次第に生まれるようになっていった、知らず知らずそういった情報に敏感になり、少しずついろいろな知識をためていった、そうして覚えて試したものの中から要るものと要らないものを選り分けて、そうしてようやく自分の入浴が出来上がりつつある…模索して、覚えて、取捨選択をすることを覚えなければ、動作は完成しない、本当によく似ている―ずっと同じことを書き続けているようで確実に変化し続けている、一昨年に書いたものを読んでも
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