忘れたことが多すぎるけど少し/竜門勇気
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弱さにうろたえることだけを美学として。死ぬことを汚れのないことだと。
人の不快になることが真実で、気持ちよさは罪だと思っていた。
それを知って気持ちよさしか選べずに自分の決めた罪すら肯定していた。
僕は高校を卒業した。グラインドコアバンドにうつつを抜かしていた。
大学も受けた。観光のつもりで受けた。デッサンの一つもせずに宇宙人の絵を書いて帰る。
リトルグレイが花火を見ている。
止まった民宿は連れ込み宿で一晩中女の喘ぎ声と事が終わった男のため息を聴いていた。
たこ焼きを腹いっぱい食って帰った。
詩をまた書いた。その頃にはホームページを作っていて、掲示板も借りていた。
狂っ
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