カッティング・エッジ/ホロウ・シカエルボク
 
てわたしは部屋に戻った、そして荷物の中身を確認すると(以前購入した化粧品のメーカーから届いた新作のサンプルだった)、上着を脱いでエプロンをつけ、手を洗って野菜をまた刻んだ、こうしていつも同じことを同じ時間にやり続けていると、いまがいつでどこなのかということがとても曖昧になってくる、どこかの国の拷問みたいな単純作業の繰り返しだ…野菜を切りながら考える、こんな生活があとどれだけ続くのだろうか、こんなくだらない作業から逃れるすべは無いだろうか…?わたしの思考は次第に夫を殺す計画に執着し始める、もちろん本気じゃない、八つ当たりとか、お遊びとか、ストレス解消みたいなものだ―そういうことを考えていると、とにか
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