不眠の内訳/ホロウ・シカエルボク
ち
悪いな、この部屋じゃお前たちに意味を与えてくれるものなんて
絶対に
居ないんだ
やつらは遺言のように
水滴と一緒にささやかな流れになった
許可されなかった文面のように
幾つかの筋で消し去られた
選択されなかった言葉たちが遺言を残すときは
それまでの意味合いをすべて反故にしてしまうものだ
おれは、目を閉じ、呼吸に耳を澄ましながら
自分が幾つかの部品の塊になって
しかるべきところへ廃棄されることを想像してみる
同じようなもの…ざっくり言えば
ほかの誰かの臓腑と仰々しい車の荷台にぎゅうぎゅうに詰め込まれて
専門の処理場に送られる、そんな場面を
そのとき、弐台の
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