不眠の内訳/ホロウ・シカエルボク
 
り取られた今日を垂れ流して
もう一度横になると
解剖のあとそのまま残されていたおれの内臓のなかに飛び込んでしまう…冷やかで
それでいて熱を秘めたふしぎな器官の感触
(直接的な死のイマジネイション)
飲み込むにせよ飲み込まないにせよ
今夜安らかな眠りぐらいは与えてくれないかい
分解されて要らなくなって
詰め込まれた特殊なビニールのなかでも構わないから


結露する窓には
選択されなかった言葉たちが張り付いて下手な詩を作っている
目障りなので拭き取ったが
少し経ってみるとまた現れていた
おれの気に食わないやつら
ことさらに詩と叫ぶ連中が
好んで書き殴りそうな言葉たち
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