廃墟徘徊/陽向?
 

ふらふらと徘徊する私の服を
痩せ細った髪の長いお爺さんが引っ張ってくる
私が抵抗すればするほど力を込めて引っ張ってくる
どこかへ連れていこうとする
連れていこうとしている場所は出口のない洞窟だ
服を脱ぐとズボンを掴む ズボンを脱ぐとパンツを掴む
私は性器が見えないように必死でパンツを引っ張り上げる
お爺さんは悲痛な無表情のままパンツを引っ張ってくる
他のたくさんの悪霊達も無表情で私を見る
焦燥感と恥辱を感じながらパンツを脱ぎ捨てると
今度は髪を掴もうとしてきたので大声を上げたら
お爺さんも悪霊たちも一瞬で消えた

廃墟の中で私は泣き喚いていた
外に出られなくなって
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