まともな話をするやつは正面からやってくる/ホロウ・シカエルボク
ところを歩くときはそうしておかないといろいろな声を耳にしてしまう、そしてそれがはたしてどこから聞こえてきたのかなんて、おれには理解出来ないことなのだ…猥雑なデザインのネイルサロンの開いた窓から、聞覚えのある音楽が漏れていた、パブリック・イメージ・リミテッド…なんとかホテルっていう歌だ…ジョン・ライドン、あんたは正しい―世界なんていつでも歪んで、バランスを崩してるんだ、バランスのいい場所なんて世界のほんの限られた場所にしかない、それ以外はみんなはきだめさ…意識は死んでいる、なあ、気付かないか?意識なんて本当に死に絶えようとしている、時代遅れで、非効率的だ、効率を上げるには安易なモラルを疑いもせずに受
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