ブロイラー/ただのみきや
《骨鶏食刑告(kokkeikukkeikou)! 》
村人みなが応じる
《苦刑告(kukkeikou)! 》
女たちが鶏の骨で作った拍子木を打ち鳴らす
踊りが始まった
長老たちは引き上げていく
祭りは明け方まで続くのだ
男と女が乱れもつれあちこちで横になっている
ぼくは十二年前の祭りの日にお母さんのお腹に宿った
肉鍋が空になるまで子供たちは食べ続ける
闇を炎がちりちり焦がしている
火の粉が椀に降り注いで
《――硬っ 》 鶏の歯が入っていた
祭りの翌日
午前中は外へ出てはいけない決まりになっている
四十九人の村人たちは昼過
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