その昔人間は毎日肉を好きなだけ貪った やがて大きな戦が起こり 世界中の土が水が空が汚れ切った 肉ある生き物はすべて滅び去った 深い穴に隠れ生き残った人間は 肉の味が恋しくてたまらず 互いを捕らえては共食いを始めた この惨状を見かねた神は 天から一羽の大きな鶏を地上へ贈られた 神は言われた 「この聖なる白い鶏を 年に一度の祭りの日に みなで屠って食べなさい 地上の人間が最後の一人になるまで この祭りを続けるなら 聖なる鶏は尽きることがないだろう」