光線の名残/ホロウ・シカエルボク
て公衆便所で小便を垂れ、空缶をゴミ箱に捨てて歩き出す…ジェット機の窓からこちらを見下ろせば、こちらを空だと思えるかもしれない、いまならそんなふうに感じるかもしれない―ジョークだよ
タイムカードを押すまでに閉じなければならないものが幾つもある
霊能者が悪霊を封じ込めるように幾つもの扉に鍵をかける
ほとんどの扉はこの世界では必要としないものだ
そして、麻痺したぼんやりとした状態で
倒錯病患者のように指を動かす
誰かがこちらを揶揄しているが
相手にするような価値はない
掃き溜めの中で潔癖症を気取るような間抜けなど
休憩時間には誰も居ない場所を探し
少しだけ扉を開けて風
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