光線の名残/ホロウ・シカエルボク
 
て風を入れる
生きるとはどれほど巧妙に道化を演じられるかということで
もちろんそれは意志を持って生きるということとは何の関係もなく
いまのところ本当によくやっている
昼の食事はしない、こんな世界の中じゃ消化に悪いから


ほんの僅かな明かりのために生きてる、たとえば
行き惑った暗闇がぼんやりしている路地を
なにもないんだというように照らす明かりのために
光線のあとを追ってはならない
そこにもやはり失われたものがあるばかりなのだから







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