80年代中学生日記 斉藤アキラ君/瓜田タカヤ
 
葛藤」であったりするのだろう。
結果、子供は大人になっていく。
精神の不自由さを手にする。

そのような制約がない期間だけ、
子供達は凶悪的に「自由」を持っているのだ。

雪山で遊ぶ小学生と、
雪道 家路へ帰るダサイ中学生をみると斉藤君を思い出す。

斉藤君は中学校1年生の時オレと同じクラスで、
生まれつき心臓の病気を患っていたので、体育の時間は必ず休んでいた生徒だった。

斉藤君は東京出身で眼鏡をかけていて、眼鏡だけに頭も良く学校の成績はいつも上位だった。
そして青森の中学生では珍しいナマリの無い標準語で明瞭に話をする生徒だった。
青森に来た理由は、空気のきれいな自
[次のページ]
戻る   Point(9)