「われわれは、愛と平等を否定」しうるか?−「障害」と「言葉」の関係を繋ぎなおすための考察/石川和広
 
れるのは、おかしい。いったい、彼(ら)は、この正体不明な運命に苦しめられ、しかし、そこから、生の実感を掴んでいくほかなかった。そのプロセスを差し置いて、同じだと近寄ってくる連中が、彼らには、何か、話が(それぞれの異なる生を大切にしつつ)でき難いものたちに見えたのではないか?

「障害」ということばがある。これは、近年の障害学の取り組みからは、社会学的、哲学的、海外との比較史的な、または、当事者運動研究といった観点から、様々なアプローチがなされている。
立岩真也は、その代表的な研究者といえるだろう。かれは、「青い芝の会」という団体の「われわれは、愛と平等を否定する」の紹介者だ。また、身体障害当
[次のページ]
戻る   Point(8)