光/あおい満月
 
ぶしながら吸い込んだ。
見たことのないオーロラが見えた。
真夏の赤いアメリカの岩の大地を
虹色の鳥が飛んでいく。

それからというもの、
彼は毎晩、
同じ粉をあたしに吸わせた。
あたしは毎晩鳥になって、
裸で彼をなめまわし、
部屋中を飛び回った。

夏の囁く梅雨空の下、
裸になったあたしは警察に身を確保された。
調べによると、
信じたくない事実だったが、
あたしの夫の本当の職業は、
麻薬密売人だった。
あたしは長い間騙されていたのだ。
あたしも夫も逮捕され、
刑を受けている間に
この身体に「あかり」を知ったのだ。

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