オールスルーザナイト/崎山郁
 

  久しぶりの日記

  書かなかった
  すごく楽しい日々だったんだけど
  指先からゆっくりと
  痺れていくような時間だった

  僕らは、
  と君が言う白熱球の下
  笑ってばかりいる私のお腹の上に
  腕を置いて
  目差しを向ける君は
  多分美しかったと思う

  なんてね、

  友たちが連日家に来ては
  去っていく
  私は殆ど毎晩お酒を飲んで
  すぐに酔っ払って
  しまう

  きっと寂しいのかな、
  薄い唇が
  長い間にゆっくりと
  すり切れていくように
  生きて
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