『戦争詩歌集事典』高崎 隆治より、戦争詩を考える。/こひもともひこ
を描いているのか分からないものの、複数の作品が抜き出されていると意味の分かるものとがあり面白い。音楽でいうシングル曲なのか、コンセプトアルバムなのかの違いに似ている。選者の批評眼が鋭いので、取り上げられている作品のほとんどは力のある作品なのだが、まれに「あれ?」と感じる作品がある。けれど選者が書くその作品の批評文を読むと、「読むべき箇所の無い作品だが強いて挙げれば〜」という内容が書かれてあり納得する。それにしても、これらの詩が、果して戦後詩に生かされてきたのかどうなのか? ひたすら疑問を感じる。
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{引用=・壁 野口米次郎
(略)
私は沢山の人を愛した、
最も愛したもの
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