『秋の夜長』/hahen
 
場所、そしてそれをさらに遥かな地平より目を凝らして見とめる場所。そこに夜はいくつあるのかな。こっちへたどりつくまでに、こどもたちは何度眠るかな。あるときたまたま再会したら、とてつもなく身長が伸びていたきみ、きみは大地にでもなるつもりだったのか。ねえ、秋生まれのきみは、どうやって生まれてきたんだろう。あったかく、つめたく、ゆらゆらと定まらないおぞましい陽だまりを避けて、秋に生まれたこどもたちは、夜、寝息を立てることを醜悪なふるまいだと信じてやまない。

どこからともなくカンヴァスを配置して、ぼくたちはそれに自由な光景を夢見た。その夢がゆるされているあいだ、ゆるされなくなった大人たちがかわりに死ん
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