ある日の雨が終わる時のイメージ/ホロウ・シカエルボク
 
た誰かの残留思念さーおれはその先がどうなっているのか判らない道を歩くことの方が好きなんだ、なあ、雨はまだ降ってる?おれの内耳を叩いていた雨はまだ重力に色をつけるように降り続けているのかい?少し入り組んだところに入り込んでしまった、ここからはうまく聞くことが出来ないんだ、雨はまだ降っているのか…それとももう止んでしまって、そこいらのアスファルトからもやが立ち上っているのか?街灯に照らされながら…人生はまるで次第に暗くなる道のようだ、見えていると思っていたはずのものは往々にして勘違いだったりするから…タブレットを取り出してマップを広げてみたところで、そうさ、実際に歩いたことのないところなんかそんなに上
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