ホットミルク/愛心
うになった。
深夜0時をまわるころ、 マグカップの中の温めた牛乳に大さじいっぱいの蜂蜜を入れる。
彼に手渡す頃には、わたしは寝ぼけ眼だ。
ダブルベッドに腰掛けて小説を読んでいる彼に手渡すと、嬉しそうに悲しそうに、ありがとうと受け取ってくれる。
おやすみ
短く呟き、隣に潜り込むわたしに背を向けたまま、空いた左手でわたしの頭を撫でる手。
彼の手は暖かくて広くて、彼が飲み終わる前にわたしは心地よさに眠ってしまう
それでも、
目を覚ましたわたしを見て
少し眠れたよ
と優しく笑うから
嬉しくて嬉しくて、欠かさず作ることにした
眠れなくなって半年
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