認識しないまま知り続ける/ホロウ・シカエルボク
 
たくはない、だいたいにおいておれは必ず政治家よりも政治に関しては無神経だ、たいがいの連中がそうであるように、無知で無神経で蚊帳の外だ、そうじゃないか?政治なんてものはおれたちのためには存在していない、おれはその点をきちんと理解している
テレビを見ながらすこし転寝しようか、目が覚めたらすこし机に向かおうか、それが済んだらすこし本を読もうか、おれはずっとそうやって生きてきた、そうして積み上げられたすこしはおれがおれたる所以となった、そんなことでいい、それ以上の説明は要らない、おれのことなどいくら話したってだれに理解出来るものでもない、理解を求めたことはない、おれはただ自分にこう問いかけているだけさ、
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