認識しないまま知り続ける/ホロウ・シカエルボク
れの外界となった、おれは世界という概念から完璧な迷子になってほくそ笑んだ、ほくそ笑んだまま汗で汚れた作業着を脱いで浴室に飛び込み、うんざりするほどの湯を浴びながらうんざりするほどの汚れを落した、そんなになるまで働いてもそこらへんの連中に鼻で笑われる程度の金しか稼ぐことは出来はしない、まあ、それはいい、そんなことは
世界なんてどうでも構わない、必要最小限に関わって、あとは知らん顔をしておけばそれでいい、世界と繋がることになんてなんの興味もないし、それを強要してくるやつらは馬鹿だと思うだけだ、おれはおれの生活を面白くしてくれるものが欲しい、さも教養があるかのように政治について話してみたりなんかしたく
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