もとかれもとかのに捧げる散文詩/梅昆布茶
生命のうたをうたいつづけて死滅して
また甦ってそれを永遠にくりかえす魂なのかもしれない
なにかが貯蔵されているが
それはけっしてあなたでもないかもしれない
資本のとどかないくらい夜の都市で
戸籍のないおじさんたちが生命活動をくりひろげていても
戸籍もれはぼくらには見えない世界
ぼくたちはあるあまりをもっていきている
それが相手のあまりのどこかとかちりと噛み合ったときに
だれかの一部を理解するのかもしれない
数理では1であっても
きみは1.26385の時や無限のループや
すべてをのみこむ遊郭の女であったりもする
のどか
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