花火の日、幸福燃え落ちる、温かな爆弾のように/ホロウ・シカエルボク
レバーのひとひねりで下水管へと流れていく、コンスタントな死、コンスタントな埋葬はそんな風にカタがつく、誰も悲しまないし、誰も悔やんだりしない、それは感情が必要なほどに蓄積されてはいない…死のことばかりがそうして浮き彫りになるのは何故だろう?それと同じだけ生まれるものも多いというのに―それはもしかしたら、生まれる前のことを誰も知らないせいなのかもしれない―水洗便所のタンクが水で満たされ、浮き上がったセンサーで水の流れが止まる、ただそれだけで、空気の鳴る音が聞こえるかのような、静寂―なにが俺を空っぽにするのだろう?俺はいつでも満たされることを願っているというのに…窓の外では祭りの準備が整えられ、もうじ
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