鈍重な流動、経年的深海/ホロウ・シカエルボク
 
ないアニメーションのようにしか感じなかった、あそこから見ていたやつは、いつのまに消えてしまったのだろう?どこへ行ってしまったというのか?それはこの肉体に融合されたのだろうか?いや―いまでもときどき、そんな存在を感じることがある、さほど意味のない事柄をまるで意味があるかのようにこなしているときなんかに…二重、三重にぶっ壊れている眼球は壁に残っているはずのリザードの足跡を上手く捉えることが出来ない、リザードはまるでパレットの上で薄く伸ばされたライトグリーンのように細長く伸びた物体として移動している、それが本当にそこに存在しているものなら、そう、それが本当にそこに存在しているものなら…現実なんて壁にかけ
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