鈍重な流動、経年的深海/ホロウ・シカエルボク
リザードの軌跡を寝惚け眼で追いかけていた日曜の午前三時、ハザードの明滅のような幻覚がチラついて脳髄はクラッシュ気味だ、昨日忘れないでおこうと思っていた出来事はもうすっかり思い出せない、それがどんな感情を伴う出来事であったのかすら…この夏は発狂する、夜更けごろまで内臓が沸騰するかのような熱が渦を巻いている、クライシスだ、スーパースターのアドレスを教えてくれ、まだ寝床の用意はしない、もう頭はときおりグラついているけれども…易々と睡魔を受け入れる気分じゃないんだ、ただそれだけのことなのさ―だからといってこれからなにが出来るといったこともないけれど…子供が、プールで誰にも気付かれずに溺れ死ぬム
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