ギフト/吉岡ペペロ
んに甘えたいのに甘えることをしない自分が自分を落ち着かせていた。久美ちゃんに乱暴しながら、大悟は自分が世界をコントロールしているような錯覚をおぼえていた。
「大悟、山田さんはお前にも腰くねらすんか」マスターが大悟に聞いてきた。
一瞬なにを言っているのか分からなかった。
大悟の目に股をひろげて壁に背を預けている山田さんが浮かんだ。山田さんのあそこが青くて、大悟は自分の目を一瞬疑った。そしてはっとしてマスターの方を見つめた。
「あの娘は、あぶないぞ」マスターが煙草に火をつけて煙を吐き出した。
「ぼくの彼女ですよ」大悟はマスターに向きなおって仕込みでシソを切っていた手をとめた。たらこスパゲッテ
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