大きな世界/葉leaf
 
な感情などを交えず、ドライに機能的に働いている場所だと思っていた。皆が皆、自らの役割を自任して、それを果たすために無駄を省き朗らかに連帯する場所だと思っていた。それこそ、理想の結晶たちが美しく連動してはきらめく場所だと思っていたのだ。
しかし、私は社会人として働くにつれ、だんだんその像が崩れていくのを感じた。社会常識などなくても働けるし、仕事に私情を持ち込む人間はざらにいるし、十分機能していない人間もいる。責任意識もなく、連帯を積極的に壊そうとする輩もいる。そして決定的だったのがある事件である。私は上司のとある不祥事に巻き込まれ、懲戒処分を受けてしまった。私はその不祥事にほとんど関わりがなかった
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