Re:Re:Re:Re:Re:Re:/竹森
×××××××は僕がアルバイトから帰ってくるのを待っている。艶やかな黒色の丸靴を傷つけてはいけないと僕に言い残された×××××××は、靴ではなくテレビの画面でもなくカーテンの向こうでもなく、素敵な物語の綴られた書物の並ぶ本棚を見つめている。
本はかつては主に僕が選んでいたのだが、一年前にインターネットを開通してからは×××××××自身が通販で本を注文する事が多くなった。
僕は仕事を変えてこれまでの怠惰な生活から一転して多忙になったので、長らく新しい本を読む事が無かった。家に帰る頃には聴き慣れた音楽を聴くくらいしか集中力も持続しない様になっていた。でも最近は×××××××が薦めて
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